反反复复
作者:wskydr
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荘厳な空間だった。 地下にあるはずなのに、天井は幾ら目を凝らしても見えない程高く、太陽と見紛うばかりの輝く光体から優しい光が降り注ぐ。 その空間に聳え立つ何千、何万もの書架にぎっしりと詰め込まれた幾億もの本、本、本。 「このヘルメス・トリスメギストス大魔道図書館、通称大魔道図書館はトリスタン王国が建国された五百年前より遥か悠遠の昔から存在し、一説には神が作ったなどとも言われています。その蔵書の数は無限と言ってよいほどで、まさに“この世のすべての叡智”が集まる場所と言っても何ら過言ではありません」 降り注ぐ光を背に負い、凛とした声音で語るのは黒いローブに身を包んだ魔女。 紫紺の髪に、同色の瞳を持つ妙齢の美女である。 「私の名はアルチナ・ロジェスティラ。この大魔道図書館の第32代館長です。今日、こうして3人の若人を新たな仲間として迎え入れることが出来た事、大変嬉しく思っています」 館長は眼前に居並ぶ三人の少年に順に視線を送る。 一人目は、黒い髪をしたやや生意気そうな目をした少年だった。 「俺の名はグレン・ウォーホル」 名だけを簡潔に告げ、唇をへの字にする。 大魔道図書館に配属されたことを不服に思っている事が、素直に態度に出てしまっている。 二人目は、青い髪をした怜悧な眼差しをした少年だった。 胸に手を当て、貴族式に優雅に一礼する。 「クレティアン・フォン・ルシヨンと申します。マダム・ロジェスティラ、お会いできて光栄―――ひっ」 挨拶の言葉が、途中で悲鳴に代わる。 その全身を、ロジェスティラのローブの裾から這い出てきた漆黒の大蛇に締め上げられて。 同時に、グレン・ウォーホルはその場を飛び退り、腰の剣に手を伸ばす。 一方、もう一人の少年は何もできず、顔面を蒼白にさせながらその場で硬直していた。 「ぐ、あぁぁっ……」 大蛇の締め付けにより、クレティアンの骨がみしみしと軋み、その怜悧な風貌が苦痛に歪む。 「クレティアン。言葉は時に、命をも奪う刃となります。お気を付けを。私を呼ぶ時は、“館長”もしくは“マドモアゼル”とお呼びなさい」 「お、お許しを………ま、マドモアゼル……」 眼前で深紅の舌をちろちろとさせている大蛇に顔面を引き攣らせながら、クレティアンが謝罪の言葉を口にする。 館長がにこりと微笑むと、大蛇が黒い霧となって消失した。 それを見て、グレンも剣から手を放す。 館長は三人目の少年へと視線を向け、 「次は貴方の番です」 「は、はいっ……」 黄色い髪をした大人しそうな少年は、恐怖と緊張を色濃く浮かべながら、一礼する。 「あ、アーサー・ウィンガムです。未熟者ですが、ど、どうぞご指導・ご鞭撻のほどを……そ、その……できれば、お手柔らかに……お願いいたします」 「勿論です。私は“常に優しい”ですから」 館長の言葉に、誰も笑みを浮かべる事は出来なかった。 「あなた達は栄えある大魔道図書館の司書に配属されました。その誇りを胸に、日々の業務に励んでいただきたいと思います。そもそも、司書の役割とは何ですか?クレティアン」 「はっ…。主なものとしては、資料の目録作成、管理、補修、貸出、読書案内、返却の督促などです」 「その通り。この大魔道図書館においても、基本的には同様です。しかし、多少異なる点としては、魔物等を封印した危険な魔導書の類も多く、老朽化によって魔物が解き放たれてしまう事態が、往々にして起こり得る点です。また、実際のところ、大魔道図書館がどれほどの広さを持つのか、未だに判然としません。その為、頻繁に調査隊を編成し、探検をする必要があります。未発見の書架が魔物の巣窟となっている事も多く、よって司書には類稀なる戦闘力が求められます。王立騎士養成学校を首席で卒業したグレンや魔道学園を首席で卒業したクレティアンが配属されたのもその為です」 「はい!」 クレティアンが誇らしげに頷く。 その一方で、グレンは苦虫を噛み潰したような顔を、アーサーはあははと誤魔化し笑いを浮かべていた。 「本来であれば、この場にいるべきは私ではなく、貴方方の上司に当たる司書団長のはず。しかし、生憎と彼は今、調査隊を編成して新たに発見された書庫の調査に赴いています。よって、彼に代わり、私があなた達に初の仕事を与えます。それは【第1328書庫】の巡回です。班長はクレティアン、貴方にお願いします。比較的問題の少ない書庫ですが、もし何か異常を発見したら、速やかに他の司書に援護を求めてください」 「はい!」 班長に指名されて、張り切るクレティアン。 一方、グレンの表情はますます苦みを増していた。 *** 大魔道図書館内の移動は、エントランスホールに設置された【メインゲート】と館内各
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回复(0) 点击(726) 2020-07-10 00:07:36   
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